「引越しで部屋を借りたい」「不動産の売却を検討している」など、不動産会社を利用する理由はさまざまです。就職や結婚、相続などの節目で不動産会社を探している方もいるでしょう。
日本の不動産会社の数についてリサーチしたところ、平成28年時点で全国12万店舗以上、東京都内では約2.4万社も存在します。
これだけ不動産会社が多いと、どの会社に依頼しようか迷ってしまうのは自然なことですよね。ただ、大きな金額が動く不動産取引だからこそ後悔したくないという方も少なくないはず。
そこで、失敗しない不動産会社の選び方について分かりやすく解説していきます。会社を選ぶ際の注意点や失敗事例も紹介するので参考にしてみてください。
失敗しない不動産会社の選び方3つのポイント
不動産会社を選ぶ際には、知名度が高く大手の会社に依頼すべきか地域密着の会社が良いか迷う方も少なくないでしょう。
ただ、不動産会社を利用する目的によって選び方は大きく変わってきます。ここでは、不動産会社を選ぶ3つのポイントについて確認していきましょう。
それぞれ、分かりやすく解説していきますね。
賃貸と売買のどちらを得意としているか事前に確認する
まずは、不動産会社が賃貸と売買のどちらを得意としているか事前に確認しておきましょう。不動産会社によっては、売買を専門にしている会社もあるので目的に合わせて選ぶ必要があります。
賃貸を得意としているかどうかは、ホームページ上の検索機能が充実しているかや公開物件数を確認するのが良いでしょう。
不動産売買に力を入れているかは、売却実績や売買専用のホームページがあるかどうかでも確認できますよ。
紹介している物件数の多さ
不動産を賃貸・売買するどちらの場合でも、紹介している物件数の多さは会社選びの重要なポイントです。少ない物件の中から、あなたに合った不動産を見つけるのは難しいですよね。
また、不動産売買においても紹介している物件が多いということは、購入時の幅広い選択肢や早期売却につながります。合わせて、物件の更新頻度もチェックできると良いでしょう。
そのため不動産会社を選ぶ際には、ホームページや店舗で紹介している物件数を事前に確認しましょう。
不動産会社の口コミ・評判
会社やお店を選ぶ時に、インターネット上の口コミや評判を参考にするという方も多いでしょう。不動産会社を選ぶ際にも、口コミや評判は大きな判断材料になります。
不動産会社の口コミや評判からは、購入・売却実績や担当者の様子が確認できるものが多くあります。大きな金額が動く不動産取引だからこそ、信頼できる会社や担当者に依頼したいですよね。
口コミや評判を確認する方法としては、ホームページで掲載しているものを確認するか、評判のまとめサイトをチェックしてみてください。
不動産会社のホームページでないサイトの方が率直な口コミ・評判を参考にできますよ。
不動産会社を選ぶ際の注意点
これまで不動産会社を選ぶポイントについて紹介してきましたが、注意点についても事前に確認しておきましょう。
不動産会社の多くは、インターネット上やチラシなどの広告活動に力を入れています。だからこそ、情報の取捨選択が重要です。
ここでは、2つの注意点について詳しく解説していきますね。
「おとり物件」や「高額査定」には注意しよう
そもそも「おとり物件」とは、存在しない成約済みの物件を広告・宣伝していることです。
中には、成約済みの状況を把握しきれておらず掲載されている場合もあるので、店舗で最新の情報を確認するのが良いでしょう。
また、不動産売却の際には高額査定にも十分注意が必要です。不動産会社は買い手に売却する権利を手に入れるために、根拠なく他社よりも高額な査定額を提示してくる場合があります。
ただ査定額が高いというだけでは、売却できる根拠にはなりません。不動産の査定額を聞くときには、根拠までしっかりと把握しておきましょう。
不動産を売却する際にはインスペクションを実施している会社に依頼しよう
不動産売却時に会社を選ぶ際には、インスペクションを実施しているかをチェックしましょう。
インスペクションとは、専門家による診断によって住宅の安全性やメンテナンス・修繕が必要な点を明確化するものです。
検査をしていない物件を引き渡したあとで、クレームや修繕費を請求されるなどのトラブルも少なくありません。
インスペクションによる診断書によって、未然にトラブルを防ぐことが可能ですよ。
買主に安心感を与えられるインスペクションは、売主にとっても他物件との差別化につながります。不動産を早期かつ可能な限り高く売却するのにも役立ちますよ。
不動産会社選びの失敗事例
最後に、不動産会社選びの失敗事例について見ていきましょう。
これまで紹介してきたポイントや注意点を考慮せず不動産会社を選んだことで、後悔や失敗を経験している方も少なくありません。
これから不動産会社を決める方は、以下のような失敗をしないよう注意してください。
「賃貸がメインの会社だと知らなかった。」
「大手なら安心だろうと不動産会社を訪ねてみたら、賃貸がメインの会社で不動産売却の相談がうまくいかず再度会社選びをすることになってしまった。」
先ほども解説したように、不動産会社はそれぞれ売却や賃貸など専門分野や得意領域があります。
大手や会社規模だけで選んでは、上記のような失敗をする可能性があるので注意しましょう。
「高額査定を基準に会社を決めてしまった。」
「複数社に不動産売却の見積もりを依頼した結果、1番査定額が高かった会社に依頼。売却まで時間がかかり他の会社にも依頼したところ、すぐに買い手が見つかり後悔している。」
1番高額な査定を理由に会社を選んだことで、売却までの時間を要し不動産価値が下がってしまったという事例です。
たとえ査定結果が希望を上回る価格だったとしても、売却できなければ意味がありません。
査定額を算出した根拠をしっかりと確認するなど、依頼する会社選びは慎重に行いましょう。
まとめ
今回は、失敗しない不動産会社の選び方について解説しました。数ある不動産会社の中から、あなたの目的に合った1社を見つけるのは簡単なことではありません。
本記事では、目的に沿った不動産会社を選ぶ際のポイントや注意点、失敗事例について紹介しています。
会社選びの基準に迷っている方や不動産取引に失敗したくない方は、本記事で紹介している内容を参考にしてください。